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vol.7 水に棲む home
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とどのつまり、ダムはこうなっている
 
シンプルな構造だ。しかし奧は深い。いえ、比喩ではなく。
ファックスで何トン欲しい、と  
 
   宮ケ瀬ダムの目的のうち、もっとも重要なのが「水道用水の供給」である。ところで、ダムは国土交通省に所属する。水道は自治体である。となると、自治体と、ここでいえば神奈川県と国とは、たがいに連絡をとりあっているハズではないか。
「毎朝9時まえにファックスで連絡がくるんですよ」
 意外な答えではないか。この時代に、ファックス?
「じつは宮ケ瀬ダムは単独で運営しているのではなく、神奈川県の相模ダム、城山ダムとは、導水路でたがいにつながっているんです。城山ダムに神奈川県の事務所があって、そこがまとめて、今何トン欲しいとファックスがくる。おたがいにサインして確認後、放流するんですよ」
 アナログチックなほうが、間違いがないのだ。3つのダムの、それぞれの放流量は国と県で話し合うのだという。
高さ156m、総貯水量約2億立方b、首都圏最大級のダムだ。体積約200万立方bは日本最大の重力式コンクリートダムである。
 
「洪水調節」「流水の正常な機能維持」「水道用水の供給」(1日最大1300千立方b)、「発電」と4つの目的を持つ。 「選択取水設備」の塔上建屋。ダムの進化した形をそこに見る。下流の水温より低い水を、昔のダムでは低い位置から放流していた。
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