長崎区では日本初の地方債を発行し国内3番目の水道建設に着手しますが、工事関係者は全員未経験でした。約2年をかけて市郊外の高台、本河内郷の谷間に完成したのは貯水池の大きな土手、これに満々と水をたたえた人工湖、濾過池・配水池の大きな四角い池など、どれもこれも見たこともない風景でした。市内では共用水栓から水がほとばしり、ここには連日、水汲みや米とぎのための長蛇の列ができました。市民が水道に慣れるのが第一と考え、市が給水開始から約1か月半の間無料給水としたからです。