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ところで美味しい水ってどんな水?

世界の水道水味と品質

 ヨーロッパでは、アルプスの湧き水や地下水をそのまま水道水として供給できる国が多くあります。そのため、日本と比べて硬度が高い水質で、味にも大きな違いがあります。また、水道水の硬度が高すぎるために、そのまま飲用することができず、飲み水としてはミネラルウォーターを購入しなければならない国もあります。水道水の元になる湧き水や地下水の水質は、国や地域によって大きく異なります。
 その中で、安全な水を提供する技術を持つ先進国においては、亜鉛・アクリルアミド・亜硝酸窒素など人体に悪影響を与える物質について、独自の厳しい基準を設けています。それらの成分の含有量によって、水の臭いや風味の違いがあらわれるとされています。しかし、水道水を安全に利用できる国であっても、わたしたち日本人に合わない水質である場合があります。渡航先での水道水の利用は、衛生面だけではなく味にも注意が必要です。

世界の水道水質基準マップ・高度 世界の水道水質基準マップ・高度 日本の美味しい水道水

 1984年、厚生省(当時)は「おいしい水研究会」を発足し、日本の水道水の現状とその背景などについて調査を行うとともに、美味しい水の水質要件などを研究。当時の国立公衆衛生院(現在の国立保健医療科学院)の院長だった鈴木武夫氏を座長とし、大学教授や水道関係者などがメンバーとして参加していました。

 下記は人口10万人以上の都市を対象とした一覧ですが、人口の少ない場所に行けば、さらに美味しい水と出会える場所はあるかもしれません。また、この30年あまりの歳月で、日本の水道事業の技術は格段に進歩しているので、今あらたに調査すればどんな結果になるか楽しみです。

美味しい水の要件

厚生省(現厚生労働省)おいしい水研究会による「おいしい水の要件」(1985年)より

水道水の美味しい都市

※1984年調べ

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