一年間に降る雨の量は、 世界一多いフィリピンで２３６０mm、 日本が１７２８mm、 世界平均では９７３mmです。 一方、砂漠地帯で知られる サウジアラビアは、たった１００mm! 砂漠に住む人々は、 水をいったいどこから 調達しているのでしょうか。

＜世界各国の降水量＞

砂の中の水道「カナート」
川もなければ湖もなく、海からも遠く、雨も少ないそんな砂漠地帯でも、地下には水脈があります。そこから水をうまく取り出す方法が、カナートとかカレーズと呼ばれる方法です。
	・ 図のように、まず傾斜地を選びます。 ・ 高い場所を垂直に掘り下げていき水脈に到達したら、そこから２０〜３０メートル離れたところに縦穴を掘ります。 ・ 水脈の出た深さより少し深い位置から最初の縦穴へ水平のトンネルを掘ってつなぐと、傾斜によって水は二番目の穴の位置まで引いてくることができます。 ・ これを続けていけば、かなりの距離まで地下水道を引くことができ、実際には最長１６０kmものカナートがつくられています。