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安全、効率、環境にやさしい……

 明治・大正・昭和の3代にわたって都心部への給水を担当する動脈源として、東京の水道の代名詞でもあった淀橋浄水場。 その跡地の新宿副都心地区では、水のリサイクルモデル事業が進められています。ビルで使った水を落合下水処理場できれいにして、 水リサイクルセンターに送り、ビルに再配水しトイレ用水として利用しています。このような広域循環方式のほか、 文京区の東京ドームでは屋根に降った雨水を貯め、一度使った水を地下のミニ下水処理場で再処理してトイレ用水や災害時の消防用水に使っています。

photo 昭和54年に開設された水運用センター。水道管路の事故探知システムや都内各所に設置した 流量計・圧力計による各種情報を集中管理し、24時間体制で貯水池から浄水場、給水所、 主要配水管にいたるまで東京の水道全体をコントロールしている。(左上)


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野球の試合日には、一日で400・の水をトイレなどで使う東京ドーム。 客席の下には雨水を3000?貯められる地下タンクがある。(右下)

 

とどまるところを知らない東京の水需要を効率的に賄うために、昭和54年には水運用センターが開設され、 貯水池から配水管までの総合的な水運用を図っています。今年3月、金町浄水場に続いて三郷浄水場に高度浄水施設が完成しました。 2.5mの活性炭の層と強い酸化力をもったオゾンによる処理を組み込み、より安全で、しかも市販のボトルウォーターに匹敵する おいしい水の供給が水道局全体の水道水の約15%を占めるようになりました。
高度浄水施設
(一日に55万・の 高度浄水処理水)
の完成した三郷浄水場。

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小河内貯水地の太陽光発電装置。上は太陽光発電の電力で 動く電動船。藻類運搬船「ひだまり」。下は水質保全装置。 ひらたい屋根全体が太陽光発電用のパネルになっている。
 

環境に配慮したクリーンエネルギー利用も始まっています。小河内貯水池では大規模な太陽発電設備を陸上と湖面に設置し、 貯水池の水質保全装置と藻類運搬電動船の電源、隣接する「奥多摩 水と緑のふれあい館」の電力料金節減、 また震災時などには一時避難場所の非常用電源として活用できるようになりました。  さて、一日の水使用量の約7割は家庭で消費する生活用水です。貴重な水資源を持続的に利用していくために、 一人一人が節水を習慣にすることも未来への大きな責任です。


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