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源兵衛川で
     見られる生き物

源兵衛川に自生するゲンジボタルの数を毎年集計。
観察を開始した2014年が延べ1,232匹だったのに対し、
直近の2022年では延べ3,263匹と、
この8年間で倍増していることが確認されています。

絶滅危惧種も自生する豊かな生態系

 源兵衛川は整備事業が終了した2000年以降も、「源兵衛川を愛する会」など地域住民により、生態系を守り育てる地道な環境改善活動が続けられています。その結果、希少なホトケドジョウ(環境省レッドリスト絶滅危惧IB類、静岡県レッドリスト絶滅危惧IA類/県東部)、ミシマバイカモ(静岡県絶滅危惧Ⅱ類)をはじめ、ゲンジボタル、カワセミなどが自生するようになり、都市中心部を流れる河川としては他に類を見ないほどの豊かな生態系をもつ水辺自然空間が再生されています。源兵衛川は潅漑用水※であるとともに、生物多様性を維持する貴重な環境で、地域住民だけでなく多くの観光客をも惹きつける魅力あるスポットとなっています。

※田畑を潤すのに必要な水のことを灌漑用水といいます。

源兵衛川ホタル観察記録

2014年 延べ1,232匹
2015年 延べ1,409匹
2016年 延べ1,856匹
2017年 延べ2,078匹
2018年 延べ1,655匹
2019年 延べ1,445匹
2020年 延べ2,486匹
2021年 延べ2,600匹
2022年 延べ3,263匹

(22年6月19日時点)

源兵衛川で育てられるミシマバイカモ

市民活動「グラウンドワーク」で「水の都」復活&地域活性!

 「グラウンドワーク三島」が取り組んだこれまでの事業は約70。10年後には100の事業を推進していくことを目指しています。また、インストラクター「源兵衛川エコレンジャー」の養成をはじめ、小学校での環境出前講座の開校など、水の都の宝物を守り育てる市民主導の活動や水質保全の清掃活動などを継続して行っています。

グラウンドワーク三島の実施プロジェクト(一部)

主な水質保全活動

 毎年5月第2土曜日に源兵衛川などの市内河川清掃を実施。毎月第1土曜日には「ゴミ拾いツアー」を実施。10月には「ゴミ0(ゼロ)大作戦」として市内河川や東海道の清掃。「源兵衛川を愛する会」が毎月、河川清掃活動を実施。

松毛川

松毛川

地域住民とともに「千年の森」づくりに向けた自然観察会や植林活動などを実施しています。

境川

境川・清住緑地

自然観察会や住民参加のワークショップを開催。地域住民の意見やアイデアを収集した地域固有の生態空間を再生しました。

鏡池

鏡池ミニ公園

かつては富士山からの雪解け水が湧き出た水源地。湧水が涸れた井戸を歴史的遺産として、町内会や地元企業とともに整備しました。

雷井戸

雷井戸

1年を通して湧水が自噴する市内最大の井戸。地域住民や企業との協働により整備を進め、維持管理を行っています。

教育機関

教育機関などのビオトープ※

子どもが生き物と親しく触れあう場づくりとして、地域の保育園や小学校、中学校、高校などにビオトープづくりを推進しています。

※生物が自然な状態で生息している空間のことをビオトープといいます。

interview

是非、せせらぎの街を体感してください!

 「グラウンドワーク」活動を成功に導くためにはビジネス感覚が重要です。環境の再生や都市整備には資金が必要です。どこから調達するか、利益をどう生み出すかなど、会社経営と同様の知識や発想が求められます。そのため「グラウンドワーク三島」では30〜40代の若き経営者、これからの社会を牽引する次世代のリーダーが力を発揮しています。水や自然を守るだけでなく、人を回遊させることにも注力しています。例えば、カフェや飲食店を誘致することで街全体に活気が溢れてきます。「源兵衛川水辺再生事業」と「街中がせせらぎ事業」が終了した2009年以降、三島市の観光交流客数は一気に増加し、2019年には事業開始前の4倍にまで伸びました。課題の調査、分析、綿密な計画、具体的なアクションプランなど、事業の途中段階では成果が見えずとも、着実に計画を進め、ゴールを目指した結果です。 是非、実際に源兵衛川や街中のせせらぎを肌で感じ、「グラウンドワーク」活動の可能性を感じていただきたいと思います。三島市へのご来訪をお待ちしています。

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