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img 世界 水をめぐる話

古代水道ロサンゼルスイギリス江戸時代オアシス



ローマ以前はアジアにあり  ○古代水道
 ローマが水道のある最古の都市であることは間違いないが、紀元前4300年から3500年に栄華を誇ったエーゲ海のクレタ文明の都クノッソス宮殿には、上下水道や水洗便所があった。
 さらに歴史をさかのぼると、いわゆる「東方」にいきあたる。紀元前3500年以前のインダス文明の都市においてすでに、上下水道、大衆浴場、マンホールなどが存在したのである。水道のルーツはアジアにもあるのだ。

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水はあるところから引く  ○ロサンゼルスの水道
 ロサンゼルスは、もともと半砂漠地帯という土地柄。
 市内の川は1年のうちほとんど水が流れず、まわりを見ても水源がない。
 ないならあるところから引こう、ということで遥かシエラネバタ山脈の雪解け水を求め大導水路を建設。その規模、長いものは1,000kmにも及ぶ。今のロサンゼルスの都市機能はこの大導水路に支えられているのだ。単純明快でしかもダイナミック。アメリカならではの水道事情だ。

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紳士の正しい水の使い方  ○イギリスの水道
 イギリスの水道普及率は世界第一位。ところが、一人当たりの水道の使用量は日本人の3分の2。その理由。水は地下のパイプを通って配られるが、その間に漏れてしまうことがある。この漏水率がきわめて低いからなのだ。
 ロンドン水道庁には早くから漏水予防課があり、ちょっとでも水の使用量に変化があると、係員が飛んできて漏水を調査する。水を漏らすなどけしからん。いかにも紳士の国イギリスらしい。

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地主のぼやき  ○日本江戸時代の水道
 江戸は当時世界でも希に見る水道の発達した大都会だった。つまり、映画などでよく見る長屋の井戸は歴とした水道だったのだ。
 水道なのでもちろん料金があり、武家は碌高に応じ、町形は表通りに面した入り口の広さに応じていた。そして熊さん八ッつあんの住む長屋は、なんと大家が一括支払うことになっていた。地主の三厄(火事、祭礼、水道料金)として、大きな負担をぼやいていたそうだ。


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水の株式制度  ○サハラ砂漠のオアシス
 砂漠の楽園オアシスの地下水。アルジェリアでは、生活用水にはタダで使えるが、農業用水の場合は株式制度によって売買される。ひと株は1分間に約8.5リットルの水が流れる量で、これが約10ディナール(日本円で約1,700円)。権利の移転は水台帳なるものに記録される。
 株主の大半は金持ちの商人ばかりだが、水脈が枯れたら丸損。やはり商売はいつも水もののようだ。

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